ブログBLOGS

2024.07.05 路線価

(1)路線価は、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。)のことであり、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。なお、路線価が定められていない地域については、その市区町村の「評価倍率表」を使います。

(2)路線価は、相続税や贈与税を計算する上での基となる評価額ですが、近隣の状況からして、取引価額とあまりに乖離が多ければ、路線価での評価は否定的となってしまいます。過去の訴訟状況を見る限りでは、「通常の取引価額(時価)」となっているだけで、特定物である不動産では、通常がはっきり定まっていません。ちなみに、路線価は通常の取引価額の8割という基準で定められていますが、路線価で計算された結果を8割で割上げても、通常の取引金額とはなりませんので、ご注意ください。

(3)毎年7月1日に公表されます、路線価ですが、本年は、コロナ5類の影響とインバウンドにより、飲食関連の地域で、金額が上昇しています。景気から考えれば当たり前の結果かと思いますが、近年の物価高騰と円安の影響とは別次元のところあります。路線価は相続時と贈与時で土地を評価する上では先入観が無く割り切って計算できる便利な基準です。前年の路線価とは差額が大きい場合には、調整する特例ありますが、根拠はありません。基本は時価はいくらなのかも注意する必要があります。