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2023.07.26 インボイスの注意点

(1)令和5年10月1日からインボイス制度が開始されますが、これに伴い9月30日までに、インボイス適用業者の証として、登録番号を取得し、売上事業者には適格請求書にその登録番号を記載する義務が発生します。

(2)なお、令和5年9月30日に間に合わない事業者の方は、今後、登録は令和5年10月2日以降となりますが、登録申請書に登録希望日(提出日から15日以降の登録を受ける日として事業者が希望する日)を記載することとし、その登録希望日から登録を受けることが出来ます。例えば、令和6年2月1日にお登録を受けたい場合には、令和6年1月17日までに申請書を税務署に提出する必要があります。

(3)買手売手どちらもインボイス制度を活用していれば問題は起こりませんが、買手は売手がインボイス制度を活用していない場合には、買手業者の消費税申告の際には、仕入税額控除の対象から外れる旨、注意が必要です。インボイス制度の登録番号は個人情報ではありませんので、必ず、取引相手業者に確認するか、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」にアクセスして確認するようにして下さい。

(4)基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年)の課税売上高(今まで消費税を納めたことのない免税事業者は、売上総額(事業用資産の買換え、売却がある場合には売却価額を加算して下さい)となります)が5000万円以下であれば簡易課税方式で消費税額を計算できます。この場合には、買手がインボイス制度を適用しているか否かは関係なくなりますので、検討する価値はありますが、5000万円基準には注意が必要となります。

(5)その他、インボイス制度のパタ-ンは複数ありますので、ご自身の事業の状況を税理士や税務署で確認した方が良いかと思われます。注意が必要なのは、近所のお知り合いや取引先との会話のみで判断されることは非常に危険ですので、経営者の判断とはなりますが、今後の経営状況をインボイスを通して確固たるものにして頂ければ幸いです。